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受注率の高い営業活動には必要条件の他に、付加価値提案が必要と言われています。

必要条件とは、クライアントからの要望で最低限の条件の事を言います。

例えば、人材派遣業で言えば、「PCのスキルがあって簡単なオフィスソフトが使える人が5人」など、クライアントの要望を満たすのに必要であろう条件の事を言います。

一方付加価値提案とは、クライアントの要望以外に、企業独自で与えられる価値の事を言います。

今の人材派遣の例で言えば、オフィスソフトを使えると言ってもかなりの幅があるので、「関数やマクロを使える人材がいる事」や「クライアントと類似した業種でのレポート作成経験がある」など、他の企業が提案しておらず、クライアントにとって有益となりうる事であれば付加価値となります。

当然、発注側の立場に立ってみれば、同じ条件でオーダーしていて、他社よりよい条件の提案があれば、優先的に採用する事となります。

逆に言えば、与えられた条件通りに営業するだけでは、他社に取られてしまうケースが多いという事です。いかにクライアントが求めている必要条件以外の部分を探り、それらを満たせられるような提案をしていく事が営業活動では大切という事になります。

気を付けなければならないのは価格付けです。多くの場合、付加価値を付ければ付けるほど、内部コストが掛ってくる事が多いので、提示する価格も他社より高くなるケースがあります。

クライアントが価格を重視していればいるほど、ニーズから離れていく場合もあるのです。あくまで付加価値とはクライアント目線の話であって提案側が付加価値と思っても、それらがマッチしていなければ意味のある提案となりません。

クライアントの目線で価格以上のサービスとなりえるかどうかがポイントです。

営業の際は必要条件の他に、クライアントの立場での付加価値提案を整理して、受注率の高い営業活動を行うことが重要です。