営業活動を行っていく中で、メリットは声高にアピールしても、なかなかデメリットや自社の悪い部分を伝えられる営業マンは多くありません。とりあえず「売る事」を考えていれば、そもそも長期的な関係を持つ事を想定しておらず、短期的な利益ばかりを追うような営業スタイルになってしまいます。
例えば、顧客にとって最適でないと分かりながらも販売したり、ニーズにマッチしきれていないものを販売することなどです。
しかし、長期的にサービスを継続利用してもらったり、口コミや紹介などの反響営業まで見越して営業をするとなると、きちんとデメリットや問題点も伝えた上でクライアントと接していく事が必要です。
もし仮に商品やサービスに欠陥があれば、多少の損害が出てもきちんと公表し、改善していく事も大切な事です。
最近では旭化成建材がサービスの欠陥を公表したり、フォルクスワーゲンの商品に欠陥があった事で話題になりましたが、フォルクスワーゲンの日本における販売は、公表前の実に約1/2にまで落ち込んでしまったようです。
まさに短期的な目線のみで経営や営業を行っていたツケがまわってきた例と言えると思います。一度失った信頼はなかなか取り戻す事は難しいでしょう。
また、ファンによる口コミや紹介などを考えると損害は今以上に拡大する可能性も多くあるのではないでしょうか。
そのような事が起こらないよう、長期的な売上の観点で考え、良い部分の光と悪い部分の影も踏まえて顧客と付き合っていく事が重要です。