WEBなどの広告を利用したインバウンド型(向こうから問合せがくる)営業を行っていると、様々な業種のクライアントや様々な相談内容が来ます。
そのため、多少不得意な内容でもまずはチャレンジをする事で回数をこなし、提案レベルをアップさせ商品ラインに加えていく。
そのような事を繰り返して、企業としての実績が培われていきます。
しかし、気がつくと「何でも屋」になってしまい、多くのサービスが提供出来るものの、他社との差別化があまり出来ていない事がよくあります。
また、テレアポなどを利用したアウトバウンド型(自分たちから営業をかける)営業を行っていると、自社のサービスを利用してくれそうな業種や規模で絞り、営業をかけていきます。
しかし、競合他社も同じような営業を行っているので、すでに市場は荒らされており、いくら良い特徴を並べても煙たがられてしまうこともあります。
やはり意識して事業の方向性を決めないと、市場の流れに乗ることでどんどん競合他社との差別化が出来ず、激化した市場に自ら進んでいくことになります。
事業を立ち上げる際に、よく自社の特徴を株主や利害関係者に伝える際にSWOT分析というフレームワークが使われますが、営業戦略を見直す際にも、基本的な考え方として有効です。
(※「SWOT」は、「強み(Strength)」、「弱み(Weakness)」、「機会 (Opportunity)」、「脅威 (Threat)」の頭文字です。)
営業活動を進めていく中で、強みと思っていたことがあまり通用せず、競合他社と差別化が出来ていない場合は再度どこに強みがあるのか、どこを前面に出すべきなのかを考えていくべきです。
同時にどこが弱く、他社に負けているのかを把握して、クライアントに指摘されないような対策やそれ以上のメリットを出せる強みを持っていなければなりません。
また、機会などは国の制度や、市場で流行っている物などによって定期的に変わってくる事項ですので、新聞やニュースなどの誰もが知る話題に加え、人とのコミュニケーションで入手した情報なども共有して、どんな市場が狙いどころかを社内で議論していくべきです。
脅威については、市場に出回る代替品や今まで参入してこなかった大手の参入など、様々な事を念頭に入れておかなければなりません。
これらを再度見直し、ただただ激化した市場で勝負をするだけでなく、選択と集中で事業を進めていくことが根本になければ非常に難しいのが現状です。
たとえ競合が多くても、自社の強みや弱みを把握し、それを伝えられるようになるプロセスが身に付いていれば、状況に応じて改善を加えていくことで困難な環境にも適用していく能力が身に付いて行きます。