何十件、何百件と営業先に足を運んでいると、いくつかパターンのようなものが出来上がり、その自分なりの問答集を持って営業を行う事が多いと思います。
その中でも、一番多く聞かれる事は、「御社の一番の強みは何ですか?」だと思います。
しかし、一番多いのにも関わらず、胸を張って一言で言える営業マンがどれだけいるか考えると、なんとも心もとないのが実情のような気がします。
ではなぜ良く聞かれるのに返答に困る事が多いのでしょうか?
おそらく市場も激化し、自社の特徴だったサービスが当たり前となり、そのままのサービスを続けているために特徴が浮かんでこない企業が多いのだと思います。
数年前までは「当社では○○がクラウドで使えるので、使いたい分のみ利用出来るので圧倒的に低コストです」と言えたものが、今ではクラウドは当たり前。そんな様な事があまりにも多く起こっているのだと思います。
現代における自社の強みとは、市場の状況によって強みなのかどうか決まるという事です。
逆を言えば、根本のサービスは変わらなくても、ニーズの多いものや他社がやっていない事を敏感に感じ取り、それらを強みとして取り入れるという投資をしていれば、強みというのは作りやすいという事です。
「他社が値下げして困っている」、「大手にまねをされてしまった」などと言っていても何も解決はしません。
ラーメン店日高屋で有名な株式会社ハイディ日高の神田会長は言いました。
「ライバルは他のラーメン屋ではなく、時代の変化です」
この言葉の通り、その時代や土地、周りの状況に応じて○のものが△になって行く事を理解しなければいけないのだと思います。
特に小規模やベンチャー企業は数ヶ月前、数年前の自社の強みにこだわりを持ちすぎず、あえて今までのものを壊し、現状に順応していくスタイルを持っている事が重要です。