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就職や転職、部署移動などで新たな環境で業務を始める際、初めは先輩を見習いながら業務を進め、そして流れを把握すれば、ポイントポイントのみを上司に確認してもらい、業務を進めるOJTを導入している事が多いと思います。

しかし、深く考えもせずに、言われた業務をこなしているだけの人は、上司に質問を投げかけられた際に、「お客様に言われたので」などと言ってしまう事となります。

お客様先でも、「どうしてこの金額になるのですか?」と聞かれても、上司の言うがままに金額を算定していれば、的を得た回答は難しいでしょう。

 

業務を覚える事と、業務が出来るようになる事は、このような部分が違うと私は考えています。

流れや必要な書類などは、何度かやっていれば覚えられるので、すぐに上司とお客様の仲介役は出来るようになりますが、これでは一向に独り立ちをする事は出来ません。

業務が出来るようになるには、自らの「意見」や「疑問」を持ち、それらを相手に投げかけ、仕事に反映させて行く事が必要となります。

初めのうちは、「そんな事も知らないのか」や「そんな事はすでにやっていて必要ない」など、的外れな事を言ってしまう事や叱責される事があるかもしれませんが、最初を乗り越えてしまえば多くは改善されていくでしょう。

大事な事は、覚える速さや怒られない働き方ではなく、いかに満足させられるサービスを提供するために、「意見」や「疑問」を持ちながら、業務を改善していく力です。

そのためには、慣れない業務でも遠慮がちにならず、積極的な姿勢で進めていく事が重要です。