売上が思うように上がらない際、企業はどのような事で問題解決を図ろうとするでしょうか。
ある企業では、営業している数が足りないから人を採用しよう、
また、ある企業では、商品力が弱いから設備投資をしよう。
など、色々な方法を考えると思います。
しかし、営業している数が本当に足りないのか調べないまま闇雲に進めようとしても、何も根拠がないのでおそらく解決には至らないでしょう。
まずはなぜ今売上が上がらないのかをしっかりと調べる必要があります。
数が足りないのではなく、決定率が悪いのではないか、競合他社と比べて商品力や価格で大きな差があるのではないか、営業マンのモチベーションが低く、きちんとした提案が出来ていないのではないか、など売上が上がらないという事実をもっと噛み砕いて考える事がまず第一歩です。
きちんと自分なりに考えることは、簡単そうに思えて意識していないと意外と難しいことです。
その様に物事を考える場合によく使われているのが、「空→雨→傘」というフレームワークです。
空:空には多くの雲がある。(=事実認識)
雨:もうすぐ雨が降りそうだ。(=事実解釈)
傘:傘を持って出かけよう。(=判断)
空は、事実として現状どうなっているのかをきちんと把握する事が大事で、誰かの情報だけではなくきちんと自分の目で確認し、売上であればどの位予定より売上が足りないのかなどを認識することが大事です。
雨は、降るか降らないかの判断で、先ほど記載したように営業の数なのか、決定率か、商品力か等を事実からの解釈を考えることで、ヤマ勘などではなくて妥当性のある解釈をいくつかピックアップすることが大事です。
傘は、妥当性のある解釈に対して何をしていくのかを決定することで、いくつかの解釈の中で一番合理的な判断を行う事です。
傘を持つ以外にも外出を控える事や雨具が有効な場合もあるように、決定率が悪いのであれば、攻めている業種が悪い事や決定率の高い人と低い人の違いを調査し、他のメンバーへノウハウを広げる事などが出てくるかもしれません。
これらによって導き出された答えが営業マンの数となれば、妥当性もあり、意味のある施策となります。
また、考える力がつく事で初めての事象や解決方法が難しい場合でも、情報を整理し、いくつかの解決策リストを作るところまでは出来ますので、まったく何をしていいか分からないという状況は無くなるでしょう。
常日頃から考える事を意識する事が重要です。