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多くの企業の営業部門では、売上を多く上げる限られたセールスマンとそれ以外のセールスマンで構成されているケースが多いと良く聞きます。

セールスに持っていく資料も、販売している商品やサービスが同じでも、まったく成果が違ってきてしまうのはどこの企業でも起こる事だと思います。

しかし、本来成績の低い営業マンの成約率を上げる事が、会社の売上を上げることに繋がるのですが、それらに対して対策を行っている企業は多くありません。

営業会議などでプレッシャーを与え、非効率な営業方法で、ただただ訪問数や労働時間を増やしていっても何も解決にならないでしょう。

これでは、会社にとっても営業メンバーにとっても何一つ良い事がありません。
やはり、マネジメントの立場の方が、良い営業パターンと悪い営業パターンを把握し、チーム全体に継承させる活動を行わなければなりません。

トップセールスのクライアントに、「採用に至ったポイント」や、「他社のセールスと違った点」などを聞いたり、日々の仕事の進め方や商談時のポイントなど、なぜ受注率が高いのかをまとめる事はどこの企業でもすぐに出来る事です。

それらを体系化し、実践し、改善していくという活動を行わなければ、ますますトップセールスに依存した営業体制から抜け出せず、チーム全体を活性化させていく事は出来ません。
また、会社としての営業力を蓄えなければ、万が一トップセールスが退職してしまえば、営業成績に大きな影響を与える事は間違いないでしょう。

そのため、トップセールスの時間をすべて営業活動に注ぐより、ある程度はチーム力を上げるような時間に注ぐ事で、営業全体をボトムアップさせる事が企業の売上アップには重要です。