事業を始めて、何年か営業活動をしていると、自然と営業スキームが身について定型的な活動に業務化していることがよくあります。例えば、Aのサービスはwebからの問い合わせに対して対応したり、Bのサービスはテレアポなどの方法で開拓しているなど、事業に応じて比率の多い営業スキームがあったりすると思います。

毎年の事業計画で、どの営業チャネル(例えば、事業毎・サービス毎など)でいくら上げていくかなど、前年の実績を元に立てていく企業が多いと思いますが、自然とついた営業スキームが最適かどうか、なかなか振り返る事が出来ていない企業が多いようです。


それでは、営業スキームが最適かどうかとは、どのような事で測れるのでしょうか?

実際に立っている売上に対して、どれだけの営業利益が出ているかは仕入れを見れば分かる事ですが、例えば営業マンの活動時間を費用化して、それらもしっかりと評価する事でどの営業スキームが効率的かを測ることが出来ます。

webからの問い合わせは増やしていきたいが、広告費がかさむから●円までしか出せないといった社内の見立てがあった場合でも、蓋を開けてみると、テレアポの方が社員を使うだけなので、費用がかからないと思っていたものの、実際にはターゲットリストの作成、電話、訪問、提案、受注までにかなりの時間を要していて、かかる社員のコストの方が圧倒的に上回り、結果的には受注にかかる人的コストが何倍も掛かってしまっていたという事があったりします。

その他にも、B事業はコンスタントに受注が来ていて、それに関わる受発注作業に時間を割いていたが、実際は頻度の少ないA事業の方が受発注作業も含めると利益が大幅に出ていて、利益に対する人的リソースが最適でなかったりする場合もあるのです。

このように一見キャッシュアウトが少ないものや、受注頻度が高いものは良しとされていても、実際に利益に貢献しているものが予想外の事業や手法だったりする事があります。

なかなか普段数値化出来ないような事も、社員からのヒアリングや意見をどんどん集めて、流れ作業のように進めている定型的な業務化を一度見直してみる事で、大きく営業利益の向上を目指し、考える事が重要です。